介護施設には、運営母体によって公的施設と民間施設とに分類できます。
この2つには様々な違いがありますが、費用面でも大きな違いがあります。
例えば、入居に際して発生する初期費用は大きく異なります。
公的施設の場合には、基本的に初期費用が発生する施設は少なく、特養や老健介護医療院などは初期費用ゼロ円が基本です。
ケアハウスへの入居は公的施設の中では利用者の費用負担が大きいタイプの施設ですが、それでも数十万円程度が一般的です。
一方の民間施設では、入居に際して発生する初期費用が数百万円から数千万円という施設もあります。
多くの場合、施設のロケーションや提供するサービス、また入居する部屋の間取りや広さなどによって異なります。
民間施設の中でも最も高額な初期費用が発生するのは、シニア向けの分譲マンションです。
これはシニア向けの支援や介護サービスが充実したマンションで、一定年齢以上のシニア世代しか入居できないというルールがあります。
分譲マンションのため、物件を購入する必要があり、かかる初期費用は数千万円から数億円と大きな幅があります。
毎月発生する月額費用にも、大きな違いがあります。
公的施設では、利用者本人の所得に応じて月額利用負担額が異なる他、介護サービスの費用負担も所得によって1割負担から3割負担まで異なります。
公的施設のうち介護保険施設なら、おむつ代はかかりません。
民間施設でも介護保険は適用されますが、施設の管理費や日常生活費、娯楽費や特別サービス費などが上乗せされるため、毎月かかる利用料金は公的施設よりも高くなることが多いです。